【経営事例】2話で、ビジネスモデルの流れ(見方)を、ザックリお話しました。
■ビジネスモデルの本質とは
多くの会社組織は、長年の営業ノウハウ、製品開発ノウハウ、経営ノウハウといったものを
社内組織の中へ取り入れ自社の能力へと蓄積します。
そうした組織の学習経験をもとに、「現在の儲けるしくみ」を自然とつくり上げている。
しかしこの「儲けるしくみ」が10年も20年も続く保証はないと考える。
ただ、会社の成長をめざすのは、会社組織として自然なこと。
それは、もっと良い会社組織を構築したいという欲求であります。
すなわち、会社組織の小さな差異や効果が自己強化かつ自己組織化し、大きな差をもたらす。
このようにして事業が好循環の状態になっていること、
もしくは好循環になるようなことを【儲けのしくみ】ともいう。
■なぜビジネスモデルを進化させるのか?
結論から言えば、新しいコンピタンスの組み合わせが競合他社に真似されてしまうから。

※なぜ真似されてしまうのか?(真似されるとは、同質化とも呼ぶ)
理由1新規参入のコストが比較的に小さく、競合他社が多数参入してくるため成功は短命に
終わるケ-スが多いこと。
理由2コンピタンスとは、会社組織の能力として発揮するものでなければならない。
例えば、コンピタンスが会社組織の能力でなく、会社のだれか優秀な社員数名のお陰で
成功しているなら、【収益性】は最終的にはその社員達にいずれ奪われる可能性が大きい。
その優秀な社員数名が、会社を辞め同じような会社を新たにつくったとしたら、
それは、新たな脅威をもたらすことにもなる。
従って、ビジネスモデルがその会社組織能力にもとづいていなければ、安定した
収益ポテンシャルが望めないです。
■「強力なコンピタンス」をつくるには?
会社の経営分析で、swot分析は多用されています。
Swot分析とは、会社内部の能力を視点に、強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、
機会(Opportunities)、脅威(Threats)の4つの区分に分けられています。
会社の「強み」は、コンピタンスかもしれないが「強力なコンピタンス」と同じでは
ないことが多い。
仮に会社が買収などで獲得したものは「強力なコンピタンス」にはならない。
それを「強力なコンピタンス」としたら、その会社のビジネスモデルは弱いものになってしまう。
従って「強力なコンピタンス」とは、会社が長い時間をかけて組織内で培われ、その組織だけが
もつ独自の能力が含まれていることである!
★主な「強力なコンピタンス」の例
※組織としての製品開発能力
※企業のノウハウ
※特許
※先駆者としての生産キャパシティ-への投資
などなど。
その会社の独自性は、ここの「強力なコンピタンス」またはコンピタンスの組み合わせから
つくられる。
強力なビジネスモデルでは、複数の「強力なコンピタンス」が相互に強化し合っている。
仮にコンピタンスの数が少なくても、価値連鎖によって総合的な強さが生まれる。
このようなビジネスモデルは、真似するのがかなり難しくなる。
■ビジネスモデルは、絶えず更新しなければならないワケとは?
・「強力なコンピタンス」も、時間とともに陳腐化してしまう。
理由1競合他社は、最終的にコンピタンスの本質を真似する方法を発見するから。
理由2顧客価値が進化することで、コンピタンスと顧客の価値観が一致しなくなるから。
※4話は「なぜコンピタンスの価値連鎖が重要なのか?」について掲載します!
では、次回お楽しみに
0 件のコメント:
コメントを投稿